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プレイステーション2「緋色の欠片」 、プレイステーション3「ミストオブカオス」、任天堂  Wii 「しゃるうぃたころん」、などゲームのキャラ声優を中心に、舞台等まで様々なところで広く活躍なさっている綱川博之さんに、インタビューを直撃してきました!

■声優への道

――まずは声優になったきっかけを教えてください。

元々はアニメや声優ということには全然興味がなくて、小さい時からモノを作るのが好きだったんです。
あとはゲームが好きで、最初はゲームを作りたい、ゲームのプログラマーになりたいと思っていたんですね。
けど、それで実際にちょっと勉強してみたら、凄く難しいなと……。まぁ簡単に言うと挫折しまして ( 笑 ) 。


それで、当時僕がまだ学生の頃、ゲームに声が入ってキャラクターが喋るようになったんですよね。それまでは、アニメは喋って当然だけど、ゲームというのは喋らなくて。
興味が無かったせいで声優という職業の存在自体を知らなかったんですけれども、ゲームに初めて声が入って「おっ! 声優っていう職業があるんだ!」ってその時気がついたんですよ。


――それまでアニメなどを見ていた時は気がつかなかったんですか?
はい、キャラが喋ることに全然違和感が無かったです。
アニメでは、キャラクターそのものが喋っていると思っていました。
例えばドラゴンボールだったら、「悟空の声」みたいな。名前も知らなかったですし。


――「悟空」とその「声」はセットみたいなものだと。
そうですね。一番最初がそこで、元々モノ作りが好きだということもあり、キャラクターを作るって楽しいなと思ったんですよ。キャラが出来あがる過程で、みんなで物を作っているんだな……と。


――ちなみに、具体的なキッカケとなったものは何だったんでしょう?
ふふっ ( 笑 ) 。 PC エンジンというゲーム機の『天外魔境2』ですね。
アレが発売された時は「スゴイ!」と思いました。今でもゲームは割とよくやります。


―― 声優デビューした作品と、その時の気持ちは?
タイトルは忘れてしまいましたが、ゲームのお仕事でした。
「兵士 A 」といった感じの役だったと思います。
発売されたゲームを自分でプレイもしてみたんですけど、最初は「変」でしたね。
他の声優さんがやっているのは違和感がないのに、自分の声のものは、初めて自分の声をテープレコーダーで録音した時と同じような感じというか。「うわっ! 俺 こんな 声してるんだ!」みたいな。一番最初は「えっ、これよく OK が出たな?」っていう感じでした。
「くらえ!」とか短いセリフが多かったですね。


――周囲の反応はいかがでしたか?
実は僕、周りにはほとんど声優をしていることを言っていないんですよ。
身内からも「適当に頑張れよ」みたいな感じで(笑)。
僕の場合はデビューするまでの下積みに7、8年かかっているんですが、最初の5年くらいは頻繁に「諦めて実家に帰って来なさい」みたいな連絡があったんです。
でも、「頑張れ」とか「おまえはやれると思っていた」みたいな言葉は無くて、あんまり期待されてない感じかも……。


――『緋色の欠片』に対してご両親はなんと?
いや、出演したことを伝えてないです(笑)。何も知らないと思います。

■マイク前から、「生」の舞台へ

――舞台経験も豊富でいらっしゃるんですね。

はい。
最初はゲームの声優からのスタートでしたが、初めての声優の仕事で、役不足、実力不足を実感したんです。

それで、舞台で下積みしようと挑戦したのが舞台出演のキッカケでした。舞台はお客さんの生の反応を見ることができるので、面白かったら笑ってくれたり、内容が良かったら雰囲気が変わる様子が感じられるところが魅力だと思います。「ライブ(LIVE)=生」っていうところですよね。

よほど大きな劇団でない限り、自分たちでセットを作るし、キャラクターも作るし、当日のお客さんの整理もしたり、全てモノ作りというところに繋がってます。



――マイクの前だけだったのが、突然大勢の人の前に出たと。
最初はとても緊張しました。初舞台の思い出は「なにがなんだか分からない」ですね。
それこそ本当に最初の頃は、練習の時に劇団員の前で話すことすら緊張して、嫌だ、恥ずかしいと思うくらいでしたから。


――セリフを忘れてしまったりなど、舞台出演の思い出はありますか? 
ありますね?。自分がメインの箇所で、「そのセリフを言わないと先には進めない」という重要なシーンがあったんですけど、今まで練習の時には全く問題がなかったのに、急に頭の中が真っ白になってしまって。
僕のセリフを言い終わって場面が切り替わるところだったので、流す訳にもいかなくて……。
何とか思い出せて事なきを得たのですが、30秒くらい沈黙が続いたので、観客の方は「おかしいな?」と思ってたでしょうね(笑)。